シンガポールの防災と観光の結びつき:マリーナバラージ視察

こんにちは、防災愛好者の皆さん!シンガポール、このアジアの小さな巨人には、防災の役割と観光の魅力が融合した施設、”マリーナバラージ”があります。今回は、その多機能性についてご紹介したいと思います。

都市国家シンガポールの課題と役割
シンガポールは赤道直下に位置する都市国家で、熱帯雨林気候のため年間を通じて高温多湿です。このような気候下では、突発的な豪雨が頻繁に発生するため、都市の洪水対策は非常に重要となります。また、限られた土地面積と急速な都市化の進行は、洪水リスクをさらに高めています。このような独特な環境下で、マリーナバラージは以下の3つの重要な役割を果たしています。

  1. 水の供給: この施設はシンガポールの重要な水供給源として機能しており、都市国家の水供給をサポートしています。
  2. 水量調整: 狭い土地面積の中で、突発的な豪雨や高潮から市民を守るための洪水対策として、水量の調整機能が組み込まれています。
  3. マリンアトラクション: 防災だけでなく、観光の一環としても機能しており、多くの観光客がこの施設を訪れるマリンアトラクションとしての側面も持っています。


防災ビジネスへの応用
私たちが目指す新規サービスにとって、マリーナバラージのこれらの役割は大きなヒントとなります。特に、「防災」と「観光」の融合は、新しいビジネスの可能性を広げる要素として非常に魅力的です。

終わりに
マリーナバラージは、防災と観光が結びついた独特の施設として、私たちに多くの示唆を与えてくれます。実は、日本国内でも、公共インフラに人を呼び込む「インフラツーリズム」が各地で浸透しつつあります。国土交通省がまとめた2022年のツアー件数は400件超と16年比で1.4倍になりました。防災施設は、多くの場合、巨大なインフラ施設でもあります。我々は、施設の価値を活かし、観光資源に乏しいとみられる地域でも他所にない魅力を発信できる可能性を探っていきます。